大谷石の表面のデザインはどうしよう?悩みますよね。
大谷石のデザインによって洗練された佇まいのある空間も創れますし、素朴で自然味あふれる空間も創ることができます。
大谷石の種類を決めたら今度は表面仕上げをどうするか?を考えましょう!
仕上げとは表面の加工のこと。模様やデザインなど。
仕上げによって空間の見せ方や印象が変わってきます。
人それぞれの好みもありますし、どのような空間にしたいかによって選ぶ仕上げも変わってきますね。
今回は大谷石の代表的な仕上げを紹介します!
- 11種類の仕上げ
- どんな表面加工か
- どんな見え方になるのか
- それぞれの特徴
- 【仕上げ別】おすすめの使いどころ
今回紹介する仕上げは全部で11種類です!
代表的なものは全て押さえてあるので、仕上げの種類はこの中から選べば「あっちの方が良かったな~」なんて後悔はしなくて済みます!
大谷石の種類は別記事で紹介しているのでこちらを参考に!
⇒【大谷石の選び方】色は1種類?石目は3種類!石目の特徴が分かれば失敗しない!
筆者のプロフィールも紹介しておきます。
- 内装業に携わり15年
- 自宅にも大谷石を採用、施工実績もあり!
- デザイン提案・見積もり・発注・現場監理をワンストップで経験
- 業界経験を活かしてDIYに挑戦中!
内装に携わり15年が経ちますが、大谷石を使いたいというお客様の声や大谷石推しの設計さんが最近増えてきています。
他の内装材との差別化には抜群に威力を発揮しますからね!
それではひとつひとつ解説していきます。
【仕上げ11選】柄・模様によって表情が変わります
表面の加工によって大谷石の表情はかなり変わります。
大谷石を使ってどのような空間にしたいのかをイメージしながら仕上げを選んでいきましょう。
今回紹介する仕上げは下記になります。
ダイヤ挽き(コーピン) | チェーン挽き | リブ加工①(三角リブ) | リブ加工②(四角リブ) |
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肌割 | ノミ切 | コブだし | ビシャン |
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ローラービシャン | 平刃ツツキ | ツル目 | SB |
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それぞれの仕上げの特徴を紹介して行きます。
理想の空間に合う仕上げを探してみましょう!
番外編として磨き加工という仕上げ方も紹介していますので、最後まで読んでいってください!
ダイヤ挽き(コーピン仕上げ)

- ダイヤモンドブレードで薄くスライスする加工
- 表面は切りっぱなしで水磨き仕上げ
- フラットな仕上がりで誤差が無いのが特徴
最も一般的で良く流通している仕上げになります。
サイズに誤差がなく仕上がるので内装材や、精度の求められる場所に良く使われますね。
加工機の名称からコーピン仕上げとも呼ばれています。
チェーン挽き

- チェーンソーで裁断する手法
- ダイヤ挽きのように薄くスライスすることはできない
- 表面にチェーンの跡が付きアクセントになる
昭和30年代後半からはつるはしに変わりチェーンソーでの採掘が主流になりました。
チェーンソーで採掘することにより表面にチェーンの跡が残り、チェーン目とも呼ばれています。
主に石塀などに使われることが多いですが、チェーン跡により防滑性があるため敷石でも使われることも。
ダイヤ挽きと比べて加工精度は多少落ちます。
リブ加工(三角・四角)


- 表面に溝を掘りリブを作る加工
- 三角や四角のリブが作れる
- 照明の陰影がアクセントになる
規則正しく溝を掘り表面に凹凸を作ります。
この凹凸に照明を当てることによって、凹んでいる箇所が影になり陰影を楽しむことがでます。
木材などでも使われる加工法で内装で良く見られます。
溝にホコリが溜まりやすいというデメリットもあるので掃除はこまめに!
割肌

- 石を割ってそのままの表面を見せる仕上げ
- 石が持つ荒々しさが表現できる
- 自然素材特有の石ならではの仕上げ
ただ割るだけ。
割った表面をそのまま仕上げとして見せれるのは石ならではですね。
表面のデコボコも大小さまざまな形になり自然素材の良さが感じられます。
デコボコしているため床材には不向きで、外壁の仕上げに使われます。
ノミ切り

- 割肌の表面にノミの跡を残す仕上げ
- 割肌のデコの部分をノミで斫って仕上げる
- 人の手が加わり暖かい風合いになる
割肌に人の手を加えることによりテクスチャーが異なり、割肌より暖かみのある風合いに仕上がります。
割肌を平坦に加工するので荒々しさは無くなり、デコボコが丸みを帯びた印象に。
機械で納期短縮も可能ですが、職人による手作業の方が味わい深く仕上がります。
コブだし

- 割肌を利用して作られる
- 割肌のデコボコをより立体的に加工
- 石の表面が中央に向かってコブのように見える
割肌に手を加えてより立体的な凹凸を作る手法。
ゴツゴツとした石の雰囲気が好きな人にはたまらない仕上がりになります。
外壁やモニュメントなどで良く使われていますね。
ビシャン

- ビシャンと呼ばれるハンマーで叩いて加工
- 表面に細かい凹凸を作り粗面仕上げにする
- 防滑性がある
ビシャンハンマーはこんな道具です。
この特殊なハンマーで叩くことにより表面に細かく粗いデコボコを作ることができます。
割肌のような荒々しさではなく、整った石らしさが魅力的な仕上げです。
防滑性があり敷石にも良く使われます。
ローラービシャン

- ビシャン加工をハンマーではなく機械で行う
- 逆ピラミッド型の突起がある工具を高速回転させ表面を削る
- 均一に仕上げることができる
ビシャンローラーはこんな道具です。

ローラーを使うことによりビシャンハンマーより均一にデコボコを作ることができます。
職人の手によるビシャン加工は石の表情が微妙に変わる味わい深い仕上げになりますが
整った表情のビシャン加工が好みの方はローラーを指定すると良いでしょう。
納期短縮にもなります。
平刃ツツキ

- 平刃ノミで表面を細かく叩いて加工
- 平刃跡がテクスチャとなる
- 木の幹のような風合いが特徴的
職人の手で平刃ノミをつつくように叩いて加工することから平刃ツツキと呼ばれています。
連続する刃の跡がまるで木の幹の表皮のようなテクスチャとなり
石の無骨さと木の繊細さを併せ持つ魅力的な仕上げです。
ツル目

- つるはしで斜めに筋模様を付けた加工
- 手堀をしていた時代に多く見られた仕上げ
- 石の自然素材らしさと躍動感が感じられる
昭和30年代までのつるはしを使い採掘していた時代の手堀の痕跡とも言えます。
その後は機械堀になるとチェーンソーの目に変わっていきます。
現代でも敢えてつるはしで筋模様を作ることによりテクスチャとし、時代を感じながら大谷石を楽しむことができます。
SB(ショットブラスト・サンドブラスト)

- 鉄粉を高圧で吹き付ける手法
- 表面に細かな凹凸を出し粗面にする仕上げ
- 柔らかな印象で防滑性がある
1㎜程度の鉄粉を高圧で吹き付けて、表面を粗面にする仕上げです。
ショットブラストよりサンドブラストの方が鉄粉が小さくなり、より細かな凹凸になります。
この手法を利用してガラス面に文字や絵を描くこともできます。
こんなガラス細工見たことありますね?
【番外編】磨き
- 表面を研磨してツルツルに仕上げる
- 軟石のため高い技術が必要
- 大谷石特有の石粉を抑えられる
石を研磨して光が反射するほどの鏡面仕上げにすることは良くありますが大谷石は軟石のため鏡面仕上げにはできません。
それでもツルツル表面に磨くことは可能です。
ただし高い技術が必要なため加工できるところは限られてきます。
また磨き仕上げにすることにより、コーティングなしで石粉を抑えることができるメリットもあり。
結局どの仕上げが良いの?仕上げを選ぶ時の考え方
大谷石の仕上げの種類を紹介してきました。
「結局どの仕上げが良いのだろう?」
そう思った人もいるかと思います。
それについての答えはこうです。
- 仕上げに良いも悪いもない
- 好き嫌いで選んで大丈夫
何ともつまらない答えですが、実際どの仕上げが良くて、どの仕上げが悪いという考え方はありません。
なぜなら仕上げを選ぶポイントは好き嫌いだからです。
もし仕上げに良し悪しがあれば、どの空間も画一的で変わり映えの無い空間になってしまいますよね?
好き嫌いで選んで良いからこそ独創的で画期的な空間が生まれるのです!
とは言え何か選ぶ際のポイントを知りたいという人もいますよね。
最後にこんな時はこの仕上げが向いているよ!と言うのを紹介します。
照明を当てて陰影を楽しみたい
- リブ加工
- 平刃ツツキ
- ツル目
石の表面に大小の溝がある仕上げになります。
表明を近くから当てることにより掘り込み部分が影になり、立体感を演出します。
照明の陰影を楽しみたいならこの3つの仕上げをおすすめします!


シンプル・イズ・ベストが好み
- ダイヤ挽き(コーピン)
- ローラービシャン
- SB
シンプルで洗練された空間を楽しみたい!と言う方はこの3つの仕上げをおすすめします。
特にダイヤ挽きはめちゃくちゃシンプル!
大谷石をスライスしただけと言う、ムダを完全に排除したシンプルな仕上げです。
少し表面を粗面にしたのがローラービシャンやSB。
どれも加工による大きな模様はなく、シンプル・イズ・ベストの価値観に合う仕上げです。
ミソの模様のみを眺めながら大谷石を楽しむことができます。



敷石に使いたい
- ビシャン
- チェーン挽き
敷石に大谷石を使いたい人はこの2つをおすすめします。
敷石には防滑性があるかないかが選ぶポイントになります。
特に屋外で使う場合は防滑性は重要視したほうが良いですね。
玄関や土間など室内で使う場合も出来れば防滑性は考えたいところです。
ビシャンの表面はデコボコ、チェーンソーの跡が防滑性を発揮してくれます。
それでいてシンプルで主張しすぎない模様なので敷石には向いている仕上げですね!


外壁・モニュメントに使いたい
- 割肌
- ノミ切
- コブだし
共通点は割肌をベースとして加工されている仕上げです。
最も石の素材感があり、自然素材そのものの良さを演出できます。
表面が大きくデコボコしているため敷石には不向きで、主に外壁やモニュメントに使われることが多いですね。
照明を当てれば陰影が出ますのでモニュメントには最適ですね!


デザイン選びに正解はない!直感でOKです
大谷石の仕上げの種類11選+1を紹介してきました。
それぞれ違った見せ方、特徴がありましたね。
でもどの仕上げが良いとか、悪いとかはありません!
「ここには絶対この仕上げ」なんて決まっていたら、むしろつまらないですよね。
「自分の創りたい空間にはこの仕上げが良いんだ!」と思えば、それが一番良い仕上げです。
つまり直感でOKです!
大谷石の仕上げは今回紹介した11個でほぼ網羅されてますので、ここの中から
「これだ!」と思うものをぜひ見つけてください。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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