内装工事でLGS、木軸を組んだら次はPB貼りですね。
きれいな壁を仕上げたいならPB貼りの工程には特に目を光らせましょう。
まあこれくらいは~なんて言って大目に見ていると後で後悔します。
なぜなら、クロスや塗装、左官仕上げのひび割れが起こる原因はほぼ下地が原因です。
仕上がってすぐの状態はきれいに仕上がっており何も問題ない無いように見えますが
必ずひび割れが起きるでしょう。
早ければ1か月も経たないうちにひび割れが・・
長くきれいな壁に仕上げるためにもPB貼りはとても重要なポイントとなってきます。
今回はPB貼りで要チェックポイントを紹介して行きます。
そもそもなぜひび割れが起こるのか?
そもそもなぜ、ひび割れが起きるのでしょうか?
ひび割れが起きる箇所というのは、大半がPBのジョイント部分(継ぎ目部分)で発生します。
しっかり止めたはずのPBが動いてしまうと、ジョイント部分がずれて内装仕上げ材にひびが入ります。
ひび割れしている壁に共通して言えるのは、ひびが同じ方向にほぼ一直線に伸びています。
ひびが枝分かれして斜めの方向に伸びたりしているケースはほぼ無いですね。
直線か十字かがほとんどだと思います。
それはPBのジョイント部分でひび割れが発生している証拠ですね。
最近では地震が多くPBのジョイント部分がずれるというのは良くあるケースです。
長くきれいな壁を保つためにも、PB貼りはとても重要な工程になります。
【一応補足】ひび割れの原因はPB貼りだけじゃない
ちなみにですが、ひび割れが発生する原因のすべてがPB貼りの工程で起きるわけではありません。
内装仕上げの下地全般で言えることなので、PB貼りは当然、LGS組や、パテなどの施工も関係してきます。
PB貼りだけに注意を払っていても、PBを貼る下地(LGSや木軸が一般的)の施工がしっかりと施工されていないと意味がありません。
また、PB貼りの後の工程。パテの施工も重要です。
仕上げ前の下地全般が関わってくるので一応補足しておきます。
LGSやパテの注意点は別の記事で紹介します!
【PB貼り】ひび割れを起こしずらくさせるためのポイント3つ
絶対にひび割れを発生させないというのは無理だと思います。
厳密にいえばあるのかもしれませんが、コストが掛かりすぎて現実的ではないでしょう。
でも3つのポイントをしっかり押さえて施工するだけで、ひび割れのリスクを低くすることはできます。
長くきれいな壁を保つためにもちょっとした手間を惜しまずに!
ジョイントは極力少なく!材料はケチらない!
内装で使われるPBの定尺は1820㎜×920㎜×t12.5㎜が一般的です。
この長方形のボードを隙間なく壁一面に貼っていきます。
作る壁の面積が広ければ広いほど貼るPBの枚数は多くなってきますね。
PBは基本的には定尺を貼っていきますが、定尺で貼れないところはPBを加工してパズルのように空いたスペースを埋めていきます。
PBの加工はカッターがあれば簡単にできます。
カッターで刃を入れて、カッターで切れ目を入れた面とは反対側の面から折り曲げれば簡単にパキッと割れますので、容易にいろいろなサイズに加工ができます。
ですので加工して余った材料をパズルのように組み合わせれば材料のロスもなくなります。
ただ、材料のロスをなくそうとしてパズルのようにPB貼りをしてしまうとPBの継ぎ目が多くなってしまいジョイントだらけになってなってしまいますね。
ジョイントが多くなれば多くなるほど、仕上げ材がひび割れするリスクが高まります!
極力ジョイントは少なくするように努めましょう。
材料をケチってPBを加工しまくって継ぎ目だらけにならないようにすることが重要です。
ビスはしっかり止めよう!ビス頭には要注意!
PBをビスで止めるときも注意が必要です。
プラスターボード自体は石膏でできているため、画鋲やホチキスの針でも簡単に刺すことができます。
PBはビスで止めていきますが、インパクトを使ってビスで止めるのでPB自体の貫通はほとんど力がいりません。
簡単そうに見えて素人が行うとひび割れを起こす原因になります。
ビスを打つ時の注意点は以下の3点になります。
- ビス頭が出ないようにしっかり押し込むこと
- ビスもボード専用のビスを使うこと
- ビス打ちの数は外周は150ピッチ、中央部は150~200ピッチで
ビス頭が出ないようにしっかり押し込むこと
ビスを十分に押し込めずにPBの表面よりビス頭がほんの少し出てしまっているケースはNGです。
そのままの状態で仕上げてしまうとビス頭の凹凸を拾ってしまい、その部分だけがポチっと盛り上がってしまいます。
PBと同レベルではなく少し凹ますくらいまでビス頭を押し込みましょう。
同レベルだとパテがうまく乗らずビスの十字部分の輪郭が仕上げの表面に出てきてしまいます。
2~3㎜程、PBより押し込むと良いと思います。
適当にビスを選んではダメ
ビスと一口に言っても種類はたくさんあります。
ビスの種類によって使う用途も違ってきますので、ボード専用のビスを使いましょう。
ボードビスは頭部に錆びにくい処理が施されております。
またギザギザの加工がされておりパテが付きやすくなっています。
PBを貼る相手がLGSなのか、木軸なのかによっても使い分けると良いでしょう。
別の用途のビスを使ってしまうとしっかりとPBが止まらずに、PBのずれの原因となってしまい
ひび割れのリスクが高まります。
細かいところですが、ビス1つでも結果が全然違ってきます!
ビスを打つ数、ピッチにも気を使いましょう
ビスでボードが止まっていれば良いというものではありません。
ビスの数やピッチを間違うと、少しの衝撃でしっかり止めたはずのボードが
ずれてしまいひび割れが発生してしまいます。
ではどれくらいのピッチで打てばよいのか?ですが
ボードメーカーの推奨ピッチは下記のとおりです。
- 外周部(ジョイント部)は150ピッチ
- 中央部は200ピッチ
ジョイント部分はしっかりと数多くすることがポイントです。
PBを止める相手、LGSや木軸のピッチも303ピッチで組むと良いでしょう。
高さの無い壁は455ピッチでも良い場合がありますが、基本的には303ピッチで下地を組んでいきましょう。
PBの面取りはしっかりと確実に!
面取りとは角を斜めに削って新しい面を作ることを言います。
加工前のPBはしっかりと面がとられていますね。
長手方向の角は面取りがされています。
短手方向は切りっぱなしになっているので
PBを貼る前に面取りをする必要があります。
なぜ面取りが必要なのか?
それはパテがしっかりつくようにです。
面取りせずにボードを貼ってしまうとパテが付きにくい、と言うかかつけられない為
ジョイントを平坦にすることができなくなってしまいます。
そのままクロス、塗装をすると確実にひび割れが発生します。
面取りが甘くてもパテの付きが悪くひび割れの原因となりますのでしっかりと明確に面取りをしましょう!
面取りはカッターでも簡単にできますが、面取り用のボードカンナという工具もありますので
ボードカンナを使った方がきれいにしっかりと面取りができますね。
またカッターでボードを加工すると切り口がデコボコしており、そのままPBを貼るとジョイント部分に隙間ができてしまいます。
切り口を滑らかにするためにボードヤスリで切り口の凹凸を取ることも忘れずに行いましょう。
【まとめ】ひび割れのリスクはちょっとしたことで防げます。
クロス、塗装のひび割れは丁寧に仕事をすることで防ぐことができます。
どんなところに気を付けて施工するを理解しているだけで、数年後のメンテナンス費用に差が出てくるでしょう。
いつまでもきれいな仕上がりを保ちたいものですよね。
気を付ける施工ポイントは簡単です。
- ジョイントは少なく!
- ビス止めはしっかりと!
- 面取りはしっかりと!
ただ、PB貼りの工程だけでは対策しきれません!
先述した通り、ひび割れの原因となるものは下地組、パテなどの工程も関わってきます。
今回はPB貼りについてでしたが他の工程についてもしっかり勉強していきましょう!
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